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実施報告:NPOマネジメント講座 もう、ひとりで抱え込まない!頼りになるメンバーを巻き込む方法

2014年9月13日(土)、NPOマネジメント講座「もう、ひとりで抱え込まない!頼りになるメンバーを巻き込む方法」を実施いたしましたので、報告いたします。

講座概要

講座名
もう、ひとりで抱え込まない!頼りになるメンバーを巻き込む方法
日時
2014年9月13日(土)14:00~17:00
場所
藤沢市市民活動推進センター会議室A
講師
五井渕利明氏
参加人数
13人

 内容

講義要約

「『良い団体』の定義のひとつとして、コミットメント(主体性・やる気)とエンゲージメント(組織・仲間への愛着)が高いメンバーが一定数おり、その割合が高いことがあげられる」 「主体性が高ければ大方の問題は解決し、関係性が高ければ大方の問題はそもそも問題にならない」というメッセージから講座は始まりました。
 営利企業と異なり、「契約行為」や「お金」で繋がっていないため、メンバーそれぞれが参加する時間帯、理由、やる気、能力はがばらばらな市民活動団体。フィールドでボールを追いかけたいのか、ベンチ入りしてピンチのときに駆けつけるのか、客席で応援するのか・・・多様な関わり方を、サッカーを例に取りながらの解説していただきました。
 本講座では、市民活動におけるメンバーのマネジメントを以下の4つのポイントに沿って学びました。

 また、講座本編に入る前に参加者同士の自己紹介ワークも行われ、日々の活動を振り返りながらも打ち解けた雰囲気で講座が進みました。

「採用」で温度をそろえる
 メンバーの「温度差」は団体共通の悩みです。理念、共感、コミットメント、主体性、モチベーションなどは、ボランタリーだからこそ、メンバーごとにズレが生じがちです。この課題の背景の1つが、「採用」。「誰でも歓迎」というスタンスが多い市民活動団体では「採用」プロセスには親しみが薄いかもしれませんが、ここを明確に定めておくことが重要です。

 といった観点を参考に、しっかりとスタッフの要件定義をすることが重要だそうです。
 例えばCRファクトリーでは、学生インターン採用時に「月30時間コミットできるかどうか」という大まかな基準を設けているとのことです。また、スキル・能力については、特にITリテラシーやある分野での専門知識など、「そもそも特定のスキルが無いと一緒に活動するのが難しい」という例もあります。
 参加者同士で「自団体での理想のスタッフ像」をテーマに5分間話し合うワークを挟みつつ、自団体に落とし込んだ理解が進みました。

スタッフの「報酬」を把握する
 メンバーそれぞれに高い成果を上げてもらうには、その人の「動機付け」を理解する必要があります。「『やりたいこと』なのに『楽しくない』」という状況はメンバーにとっても団体にとっても辛いものです。成長、つながり・仲間、興味・関心、感謝、楽しさ、貢献、夢・使命、自己効果感・・・動機付けにはいろいろな内容がありますが、多くの人にとってボランタリーな活動での報酬は、大きく分けて①成長・スキルアップ ②多様な人との出逢い ③仲間・つながり・コミュニティ感 などがあります。

といった問いを通して、メンバーそれぞれの動機付けをしっかり把握し、それを満たす必要があります。
 報酬の支払い方は、興味や特性、スキルに合わせた「最適配置をする」ことや、コーディネーターやマネージャーが「この人にはこの機会にコミットしてもらうと良い」と都度「機会提供をする」ことがあげられます。
 メンバーそれぞれの中で、報酬は活動が進む中で変わっていくことがあるため、面談を定期的に行いコミュニケーションを図ることも重要です。
 このセクションでは、「貴方の団体のメンバー/スタッフへの報酬は何か」を話し合うワークも行いました。
「主体性・オーナーシップ」を開発する
 メンバーの主体的なかかわりを促進するためには、「上流のプロセス」から参画してもらい団体の「経営」目線に近づいてもらうこと、ミッション・ビジョンなど団体の「上位の目的」を共有することが重要です。たとえば、団体のコンセプトを立案する会議や、年間の事業計画づくりに多くの人が参加することで、参画した一人ひとりのオーナーシップは高まるといいます。
 ここで参考として紹介されたのが、CRファクトリーで行っている独自の年間活動計画立案会議「ドリームミーティング」です。ドリームミーティングは2回に分けて行われ、初回では「やりたいこと」について自由なブレストを行い、その後、アイディアの取捨選択を経て、2回目にみんなで論点を整理し、年間計画を策定する手法です。
講義の中では、各グループに分かれ、それぞれ題材とする団体を選び、実際にドリームミーティングを体験する模擬セッションも行われました。

「愛着・仲間意識」を醸成する
 三菱総研の「愛着と業績の関係」によれば、愛着が高い人ほど業績が高まるという調査結果が出ています。
 また、マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授による「成功の循環」モデルについても解説がありました。これは「関係性」「思考」「行動」「結果」それぞれの関係性に着目したモデルで、関係性が良ければ思考や行動の質向上につながり、結果的に成果が上がるというグッドサイクルや、その逆のバッドサイクルも存在するということです。
 相互理解を深め、関係性を高めるための具体的な施策としては、ワークショップ、合宿・旅行、レジャー、飲み会などがあります。メンバー同士が集まって対話のできる場を意図的に作り、意図的に活動の仕組みに組み込むことがポイントだということです。

 「『良い団体』の定義のひとつとして、コミットメント(主体性・やる気)とエンゲージメント(組織・仲間への愛着)が高いメンバーが一定数おり、その割合が高いことがあげられる」
「主体性が高ければ大方の問題は解決し、関係性が高ければ大方の問題はそもそも問題にならない」
冒頭にも伝えられたこのメッセージに加え、

というドラッガーの言葉の引用で、講座本編は終了となりました。
 3時間の長丁場ながら、事例紹介やワークも豊富でわかりやすく、あっという間に時間が過ぎた今回の講座。講師の言葉に受講者が「うん、うん」と頷きながら聞き入る様子も多く見られました。ワークの中で、お互いの団体について知り、課題を共有する場面もあり、有意義な交流もあったようでした。
 様々な団体に共通する「人」に関する悩み。今回の講座で学んだことを受講者それぞれが自団体へ持ち帰り、少しでも団体の課題が解決されることで、社会や地域を良い方向に変えていく市民活動が加速することを期待したいと思います。

当日の様子

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アンケート結果

 この講座を何で知りましたか(複数回答)

受講された動機をお答えください

受講していかがでしたか

平均:4.5点
理由:

どの程度理解できましたか

平均:4.5点
理由:

受講内容は、活動に役立ちますか

平均:4.5点
理由:

今後、受講したい講座やご意見等ございましたら、ご記入ください。

これまでの来館回数

これまでのマネジメント講座受講回数

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