コラム: NPO café – 藤沢市市民活動推進センター

NPO caféは、藤沢市市民活動推進センターに集まるNPOに関するあらゆる情報を提供しています。

「令和」の始まりに

「新しい元号は『へいせい』であります」。1989年(昭和64年)1月7日、14時36分に、当時の小渕恵三官房長官が記者会見室で、「平成」と墨で書かれた2文字を掲げた姿をテレビで見ていた私は、「成」の字に特徴があり、「誰が書いたのかな」程度の感想でした。その意味にまで興味はなく、元号そのものの意味や意義を考えることなど思いつくこともありませんでした。

 次の日から「昭和」が「平成」に代わり、30年が過ぎました。戦争こそなかったものの、大きな災害が 日本列島を襲い、多くの犠牲者を出したことは忘れることはできません。しかしながら、平成7年の阪神淡路大震災には、当時の人口の1.1%に上る138万人ものボランティアが活動し、ボランティア元年と称され、「ボランティア」という言葉を老若男女問わず口にするようになりました。平成10年には、特定非営利活動促進法が制定され、ボランティア活動と密接に関係する、市民の自主的な非営利活動への法的整備が始まりました。経済的価値と社会的価値のバランスを取ろうとする時代に入ったと感じたのはその時でした。「平成」は、「天地、内外ともに平和が達成される」という意味と、最近になって知りました。個人的には、全速力で走り抜けた感はありますが、走り抜けられたということ自体が「平成」の意味につながっているようで、少し名残惜しい気持ちを持っています。

 2019年5月1日に、新しい元号の時代が始まりました。新しい元号は4月1日に「令和」と発表され、首相のコメントによれば、「『万葉集』中の「梅花の歌三十二首」の序文「初春の令月(れいげつ)、気淑(よ)く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫(かおら)す。」を出典としているそうで、「梅の花のように、日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を咲かせることができる。  そうした日本でありたい」とのこと。「令」の文字への市民の意見も多々出てきています。それを見聞きしていて、行動の価値観だけではなく、考え方の多様性も認め合える時代に入ろうとしているように感じました。こんな話を、5月2日、大型連休の真ん中の日にレディオ湘南の番組でしてきました。どのような時代になるのか、ますます興味が湧いてきたのはきっと私だけではないと思っています。(て)