コラム: NPO café – 藤沢市市民活動推進センター

NPO caféは、藤沢市市民活動推進センターに集まるNPOに関するあらゆる情報を提供しています。

伝説の求人広告

「求む男子。至難の旅。僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。耐えざる危険。生還の保証なし。成功の暁には名誉と賞賛を得る。アーネスト・シャクルトン」1900年にロンドンで、南極大陸横断という事業を一緒にチャレンジしてくれる仲間を募集した際の、小さな新聞広告です。現代のブラック企業もビックリの求人広告に、集まった人は15歳の少年を含み5,000人を超えたという。

募集をしたのは、アイルランド生まれの冒険好きな青年、アーネスト・シャクルトン26歳。シャクルトンはそれ以前にも南極大陸に挑戦し、イギリスを始め欧州各国から勲章を授与されており、少々有名人だったようです。

それにしても、命の保障もされない求人にこれほどの応募があったことは、人が動くための『何か』が何なのかを考えされられます。待遇や報酬だけではない『何か』が人をひきつけるのでしょう。最近、ボランティアや社会貢献的な活動をする若者が増えている気がします。もしかしたら、『何か』のなかに『お役立ち感』や『自身の達成感』を求めるなど強い意志があるのではないかと感じています。

シャクルトンは、集まったメンバーとともに1914年、エンデュアランス号に乗船し、南極大陸横断に出発します。しかし流氷に囲まれ遭難し、船は沈没します。今までの経験と、培った知恵、メンバーの特性を最良の状況に向かうための組み合わせ等、ギリギリの決断をするといった、苦難の末、17ヵ月後に奇跡的にすべてのメンバーを帰還させます。シャクルトンの勇敢なリーダーシップと『何か』を求めて集まった意思ある隊員のメンバーシップが、奇跡を起こしたと語られています。前段の新聞広告に関する証拠は見つかっていないのですが、後半の奇跡は事実です。自身の中の『何か』を見つけ、もうひとがんばりしましょうか。(て)